営業や顔出しが苦手でも売れっ子ハンドメイド作家になる方法
こんにちは。田舎でのんびり生活している専業のハンドメイド作家です。
長年作家をやっていると、それほど大きく売れている実感はなくても、色んなところで取り上げていただいてブランドの名前が売れたり、売れっ子作家と呼んでいただくことも多くなりました。
売れっ子作家の王道というと、作家自身がブランドの顔となって、SNSでもイベント出店でもどんどん前に出てブランドを引っ張っていくもの、と思われているようなのですが、私は接客や営業や顔出しは現在ほぼやっていません。
とにかくまったく向いていないので、いっそのことやらないようにしています。
それでもなんとかなるのです。
もちろん、接客が向いている作家さんにとっては大きな武器になるので、どんどん顔出ししていった方がよいと思います。ですが、どんなに頑張っても大して成果がでないばかりか、逆に売れなくなる私のようなタイプの作家も存在します。
それでも専業作家として成り立つのだということ,、どのように成り立つのかということを、今回はお伝えしておきたいと思います。
接客や顔出しが苦手なハンドメイド作家さんのご参考になれば幸いです。
苦手な接客はプロにお任せする!『委託販売のススメ』
そもそも、作家というお仕事には『つくる』こと以外のお仕事が多すぎると思いませんか?
経理や事務や総務、受付、お客様センター、アフターケア、その他諸々を基本的にすべて一人でこなすわけですが、中でも接客販売は一番重要です。
専門性が高く、人によって向き不向きが大きく影響する分野だと感じます。
ですので接客販売が苦手なら、できるだけプロにお任せするのが合理的で効果的。
つまり、対面のイベントなどで作家自身が売るのではなく、かわりに委託販売や買取によるお取引などを活用するというやり方です。
私の場合、委託販売や買取でのお取引を中心に、ネット販売も行っています。
ネット上なら、文章と写真がメインになるので、きちんと魅力が伝われば全国から注文が入ります。
ちなみに、営業も対面ではなくSNSやブログ、メールなどを使うと無理がありません。
対面でないと売れにくいということはなく、私の場合、作家の私が直接対面販売するよりも、ネット販売や委託の方がしっかり売れています。
人によって向き不向きが異なるので、ご自分の場合はどうか、ぜひ検証してみてください。
向いていない売り方をしないメリット
このやり方のよいところは、得意なことに時間と能力を使うことができる点です。
向いていないことをしようとすると、向いている人がやるよりも倍も時間がかかったり、倍の努力が必要と感じたことはありませんか?
経験してみると痛いほどわかるのですが、苦手な接客で悪戦苦闘した結果、玉砕かギリギリセーフ。
逆に、自分にできる方法に切り替えたら、軽々と成果が出たりします。
苦手なことを頑張るより、得意なことに集中した方が短期間で成果が出ます。
向いていない接客を頑張るより、オンラインショップを充実させたり、作品をブラッシュアップするのに集中したほうが、ブランドの成長スピードは速まりますし、もちろん売上げも上がりやすくなります。
人によって向いている売り方、向いていない売り方があります。
向いているかどうかわからなくても、どちらかというと無理がないかもしれない、と思える売り方をする。
得意な分野は自分でどんどん進め、不得意な部分はできる限り他人の手を借りて進めるのがおすすめです。
接客に向いている作家と向いていない作家【現役作家の実体験】
ここで、私自身の接客の体験をお話したいと思います。
以前の私は、接客販売が得意でないことは昔から薄々気づいていましたが、お客様とお話することは好きですし、楽しく接客販売をしていました。
ですが、何年か試行錯誤を重ね奮闘するうちに気づいたことがあります。
ひとつは、私がいないほうが売れる、ということ。
イベント出展の際に周りを見ていて、なんとなく気付いたことがありました。
イベント開始時間5分前にさっとベレー帽をかぶり、自分の作品を身に付け、ふっと息を吐いて売り子としてのスイッチをオンにしたときの作家さんの姿。
あまりにも自然とできてしまうので皆さん気づかないのでしょうけど、私にはとても眩しく感じました。売り子のスイッチをオンオフできることは、大きな才能だと思います。
作家ブランドの接客はある種、ブランドのイメージキャラクターになりきる、という役者的な要素が必要なのかもしれません。というのが私の勝手な考察の一部です。
あなたの場合はどちらのタイプですか?

対面接客できなくても大丈夫!【信頼を得ることが重要】
私のように接客ができなくても、委託販売やネット販売で作家としては十分やっていけますので、心配はありません。
ただ、いつも心に留めていることがあります。
それは対面でお客様とつながるときと同じように、もしくはそれ以上に、安心してもらえるよう心がけることです。
作家の声と顔を見ながら作品を購入する場合、お客様は自然と親近感や安心感を感じています。
「目の前のこの人がつくった作品なんだ」ということが作品への信頼に繋がっているのだと思います。
ただ対面でなくても、やりとりの文面やSNSやブログなどでの発信の仕方、ブランド世界観の伝え方で、同等の信頼を得ることは可能です。
ハンドメイド作家がお客様から信頼を得る方法《ブログ・SNS・注文時》
①不安にさせない表現を心掛ける
まず、発信する内容や、お客様とのやりとりには基本的にネガティブな表現を使わないようにします。
謝罪が必要な場合は十分に謝罪の気持ちを伝え、その上でお客様の気持ちに寄り添ったやわらかい文章を心がけるようにします。
例えば、こんな感じ。
この度はご注文をいただき、誠にありがとうございます。ただいま、大変多くのご注文を頂いており、発送に5〜6日ほどいただいております。お待たせしてしまい、大変申し訳ございません。ご用意でき次第、ご注文順にご連絡させていただきます。発送までもう少々お待ちいただけたら幸いです。ご心配な点等がございましたら、ご遠慮なくお問合せくださいませ。このたびは何卒よろしくお願いいたします。
ご注文が立て込んで発送が遅れてしまう場合の例文ですが、お待たせしてしまうことはしっかり謝罪して、遅れてしまう理由と具体的な発送までの日にちをお伝えし、用意ができたら注文順に発送する、ということまで丁寧にお伝えします。どのような状況かがわかると、お客様は安心できますよね。
先にネガティブな要件を穏やかにお伝えして、文末をポジティブな表現でまとめても良いと思います。最終的にお客様が安心できる文面になるよう心掛けます。
また商品説明欄には、作品のお手入れ方法、長持ちさせる秘訣などを丁寧に書くことで安心感につながります。
お客様の不安要素をできる限りなくすよう、いつも意識しておきましょう。
②作品以外の日常の楽しいこと、素敵な出来事を時々発信する
日常の些細で幸せなこと。季節の移り変わりや身の回りにある自然や人とのちょっと素敵なできごとなど、心のほぐれるようなことを時々発信します。
ブランドイメージによっては作家のプライベートを出すか出さないかは意見の分かれるところかもしれませんが、作品以外のことを時々出すことで、安心感を感じてもらえる気がしています。
作品を売りこむためではない、作家を身近に感じられる自然体の発信に、ホッとするのかもしれません。
③目に触れる頻度を上げる
「単純接触効果」と呼ばれる心理効果をご存知ですか?
人は、何度も繰り返し接触することによって、好感度や評価等が高まっていくという生き物です。
たとえ興味がなくても、会えば会うほど、知れば知るほど警戒心が薄れ、好意を持つ性質があるのだそうです。
それほど興味のなかった芸能人を、テレビで毎日見るうちに好きになってしまうのと同じ。(誰でも好きになるということはありませんが、会ったことのない他人より芸能人のほうがよっぽど信頼できる気がしませんか?その人の人間性をほとんど知らなくても。そう思うと、ちょっと恐ろしい気もしますね。)
つまり、毎日のようにこまめにSNSやブログを投稿して、フォロワーさんに毎日作品を見てもらうことは、作品に対する信頼度、好感を上げることに繋がるというわけです。
【まとめ】接客販売が苦手でも問題なし!得意なことに集中するのがおすすめ
いかがでしたか?
『ハンドメイド作家はイベントが主戦場』のような風潮もどこか感じますし、肩身の狭い思いをしている作家さんは少なくないのではないかと思いますが、私のような作家も生き残っておりますので、安心してください。
確かに接客や営業の得意なハンドメイド作家は有利だと思いますが、
できることをどんどんやる。
どうしても向いていないことはプロにお任せする。
そうすることで無駄が削ぎ落とされ、自分なりの作家人生を楽しく無理なく進むことができるはずです
気持ちの負担を軽くして、できることに集中する時間と環境をつくることも大切ですね。
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