『ハンドメイドアクセサリーが売れない?』理由と対処法

こんにちは。ハンドメイド作家歴10年で現在田舎暮らし中の本業作家、白井です。
『ハンドメイドアクセサリーは売れない』と言っている人を時々見かけるのですが、私は『ハンドメイドアクセサリーはやっぱり売れる!』と思っています。
そもそもの話ですが、女性は身を飾るための洋服やアクセサリーにお金をかける傾向がありますよね。
さらにアクセサリーは場所を取らず、服やバッグのように買い控えられることも少ないため、とても有利な市場であることは間違いありません。
実際にハンドメイドイベントの現場でも、アクセサリーのブースが集まるエリアはいつも一番、二番を争うほどの活気があります。(ちなみに、争っているのはフードコーナー。笑)
とにかく、世の中に女性がいる限り、アクセサリーが売れなくなる時代なんて来ないのでは、と思うほどの熱気を感じます。
ただし、アクセサリー作家の数が多いため、競争率が高いという問題があります。
同じような商品ばかり作っていると、競合が多くて売れにくくなります。
つまり『売れない』と感じている作家さんは、他との差別化がうまくいっていない可能性が高いのです。これが、ハンドメイドアクセサリーが売れない一番大きな理由です。
言い換えると、ハンドメイドアクセサリーが売りたいなら、うまく差別化すればよいというわけです。
そんなわけで、今回は、ハンドメイドアクセサリーを差別化する方法と、『売れない』状態から『売れる』ようになる方法をご紹介します。
ハンドメイドアクセサリーを差別化する3つの方法【技術力やデザイン力、ブランディングが必須】
既成のパーツや天然石のみを使った、誰もが好みそうなシンプルなアクセサリーは、人とカブりがち。
差別化するためには、技術力やデザイン力、ブランディングが必須です。
ここからは、ハンドメイドアクセサリーを差別化する3つの方法をご説明します。
①技術を磨いて素材や製法にこだわる
先ほど『シンプルだと人とカブりがち』とお伝えしましたが、たとえ見た目がシンプルでも、素材や製法にこだわった質の良いアクセサリーなら、ファンがつきやすく差別化しやすいと言えます。
アクセサリーをつくる専門的な技術を身に着けることは誰にでも簡単にできるわけではないので、差別化しやすい方法のひとつです。
時間やお金をかけても取り組みたいものがあるのなら、それだけであなたはラッキー!
末永く作家として活動したい気持ちがあるなら、ぜひ積極的に検討してみましょう。

②珍しい素材や自作パーツを取り入れる
普段はアクセサリーとして使われないような素材をパーツとして取り入れてみたり、パーツ自体を自作するのもおすすめです。
アイディア次第では、お金や時間をそれほどかけずにできます。
もともと得意な分野があれば、それを取り入れてアクセサリーパーツをつくってみてもよいかもしれません。
刺繍やビーズ細工、樹脂粘土などからアクセサリーを仕立てたり、イラストや絵を描くのが好きで、プラバンでパーツをつくる作家さんもいらっしゃいます。
③自分ならではの新しい視点で世界観をつくる
『こんなアクセサリーがほしいのに、お店を探しても見つからない』
もし、あなたがそう思っているなら、必ずあなた以外にも同じことを思っている人がいます。
自分が思い描く本当に欲しいと思うアクセサリーで、まだ世の中に出回っていないものを考えて形にしてみましょう。
『人があまりやらないことをやる』のがミソです。
接客に向いているなら、対面販売に力を入れる
作品自体を差別化する以外にも、方法はあります。
お客様とのやりとりが向いている方、人から好かれやすい方は、できるだけ対面で販売することで常連様がつきやすくなったり、売れやすくなることがあります。
私の知り合いの売れっ子作家さんの例ですが、百貨店での展示販売がメインで、いつも必ずご自身が店頭に立たれて接客されています。事前に、常連様一人ひとりに展示販売会のご案内のハガキをお送りするそうです。
少し古いやり方かもしれませんが、ハガキを受け取ったお客様はかなり高確率で時間を作ってお買い物にきてくださり、作家さんとの世間話を楽しんでいかれたりします。
アクセサリー自体に特別な個性がなかったとしても、作家さんに会いに行きたいと思わせるような接客ができれば、お客様はその作家さんから買いたくなりますよね。
インスタライブなどで頻繁に顔出ししてお客様と密にコミュニケーションをとっている作家さんも、同じことだと思います。
『接客に向いているひとが売ると売れる』というと当たり前に聞こえるかもしれませんが、向いていない人が売ってもほとんど売れないところ、向いている人が売ると、とたんに売れ出すのです。これは才能のひとつです。
ちなみに私の話になりますが、私は接客がまったく向いていません。
店頭に立つと作品が売れにくくなるという謎の現象が起こるので、他のひとにできるだけ任せるようにしています。笑
自分が接客した方が売れるという感触がある方は、対面販売をメインに活動するのもおすすめです。
それでも売れないなら?
ハンドメイドアクセサリーが売れるようになる具体策
作家経験が浅い方、SNSにまだ真剣に取り組んでいない方なら、作品の差別化というよりも、単純に集客が足りていない可能性もあります。
たとえアクセサリーがどんなに良くても、たくさんの人に見てもらえていなければ、購入に至る人数も限られてしまいます。
当たり前なようで、実はここを見逃している方、見て見ぬふりをしてしまっている方が多いのかもしれません。
ここからは、集客の具体的な対策について触れておきたいと思います。
①SNS投稿
minneやCreemaなどのハンドメイド専門の販売サイトに登録して、作品を販売しているだけで、安心していませんか?
もちろん、minne
やCreemaにはハンドメイドアクセサリーを探しているお客様が大勢いらっしゃいますが、ほとんどのお客様は、サイト内の検索に引っかかりやすい人気作家さんに流れていきます。
競合の作家さんが多いので、あなたの作品がお客様の目に触れることが極端に少ないということが考えられます。

では、どうやって見てもらうか?
露出を増やすしかありません。
作品を写真に撮り、コツコツと毎日SNSを投稿します。
販売サイトのリンクは忘れずに貼っておきましょう。
はじめのうちは毎日2〜3回、投稿数が100以上溜まってきたら1日1回でも構いません。
無理のない範囲で続けてみましょう。
②新作をコンスタントにあげる
SNSでの露出と並行して、販売サイト内を充実させ、露出も狙っていきましょう。
minne
やCreemaなどの販売サイトでは、作家が新作を登録すると、ギャラリーをフォローしてくれたお客様に通知がいくようになっています。
さらに、新着順の検索欄にもあがるので、お客様の目につきやすくなります。
また、ギャラリーを見たときに作品数が充実していることも大切です。
作品数が少ないと、あまり活発に活動していないように見えて、せっかく気になって見に来たとしても、購買意欲が減退してしまうのです。
週にひとつ、ふたつと、可能な限り新作をあげ続けることで、閲覧数やお気に入り登録が増えやすくなります。もしハードルが高いと感じるなら、まずは一定期間だけでも試してみるといいかもしれません。
③季節感を積極的に取り入れる
露出度をあげるなら、季節感を取り入れるのも良い方法です。
クリスマス、お正月、母の日、父の日、季節のお祭りごと、季節の植物、動物など、作品のデザインや素材に季節感を取り入れます。
販売サイトでは必ず、季節のキーワードを含んだ作品タイトルをつけましょう。
検索に引っかかりやすくなるのとともに、minne
やCreemaでの特集掲載に取り上げてもらえる可能性も高まります。SNSの投稿の際も、ハッシュタグをつけることを忘れずに!
私ならこう動く!現役作家の体験談
実は私も今までにアクセサリーを制作販売していたことがあったのですが、そのとき実際にどのように動いていたか、私自身の経験談としてもお伝えしたいと思います。
私の場合、まずアクセサリーパーツの専門店でパーツを仕入れるのはやめて、新たな素材を探しました。
自分に合った素材がどこかにあるはず。もしくは、自分のすぐそばにあるかもしれません。お裁縫セットの中や、台所や、お部屋の中にある身近なもの、身近な素材を見直してみることから始めました。
まだ出会ったことのない素材なら、PinterestやInstagramなどで国内外のアーティストの作品画像を見ます。
これはなんていう素材だろう?と興味のわくものがあれば、調べます。
それから、アクセサリーとは直接関係のない素材のお店をめぐります。
ホームセンターやフラワーショップ、興味の持てそうな素材屋さんを見て回ると、アイディアをもらえることもあります。
また、もし彫金などの技術を本格的に学びたいなら専門学校などを探しますが、それほど情熱を持てる分野が見つからなかったので、気軽に受けられるワークショップの中からお好みのものを探して新たな分野のものを体験してみました。
【好きが見つかる】CLASS101+
オンラインでも、かなり充実した講座が揃っているので、自分の知らない分野の知識や視野を取り入れたいときにおすすめです。
今の自分の作品のブラッシュアップなどにも役立ちます。


作りたいものがあるなら諦めないで
さて、今回はハンドメイドアクセサリーを差別化して、売れるようになるための方法について書きましたが、いかがでしたか?
ハンドメイドアクセサリー市場は確かに競合が多いですし、一般市場に出回るアクセサリーはとても低価格で種類も豊富。
つまりハンドメイドアクセサリーは、特に差別化が求められる、難易度の高い市場なのだと思います。
なので、アクセサリーにこだわる必要がないのなら、アクセサリーからいったん離れてみてもいいのかもしれません。
本当に作りたいものがあるなら、結果を急がず、自分が一番楽しみながら続けていけば、そう遠くない未来にきっと結果がついてくるのでは、と思います。

『自分が本当につくりたいもの』を見つけることが成功のカギ
作品が思ったより売れなくて、半年や一年ほどでハンドメイド作家を諦める方がたくさんいらっしゃるように思いますが、何を本当に作りたいのか、わからないまま作っている方が案外多いのではないでしょうか。
“売れそう”なものを作っているうちは売れないのですが、本当に作りたいものをつくりはじめると、売れるようになります。
私の場合、作家を始めてから『自分が本当に作りたいものはなんだろう?』ということを自分自身に聞き続けてきました。
本当に作りたいものって、そんなに簡単にはわからないんですよね。
いまだに自分に聞き続けながら、作品を作り続けています。
一度でも作家になったということは、何かしら作りたいものが自分の中にあるのだと思います。
あなたも『自分が本当に作りたいものはなんだろう?』と自分自身に聞いてみてください。
そして、思い浮かぶことを紙に書き出す、という時間を定期的に持ってみることをおすすめします。
それがもしかしたら、成功のカギになるかもしれません。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません